熊野古道2日目③(4月30日)

苦渋して
難儀して
山頂についた

難儀の後の開放感ある空間の広がりと光の渦
神秘的な山並みが紺碧の熊野灘に落ちてゆく光景
風の音と鳥のさえずり
・・・・・無言
太古の行き倒れた巡礼者たちの魂は
こんなにまで清々しい光景や湧き水や鳥の鳴き声や風
そして遠き未来の旅人たちの思いに日々囲まれて
きっと安らかに成仏しているに違いない
なんて現代人のガラでもないことを感じた
前回
人は自然に癒される
人は人に癒される
と書いた
私はここで
「人は文化(歴史)に癒される」
と書き加えたい
同世代で時を同じくして生きている人から「一人じゃない」と思ってもらえることとともに
人は過去に苦渋して生きた人々の痕跡や思いを共有することで
その昔の人たちからも「一人じゃないよ」と語りかけてもらうことができるようになるのだと
 

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