熊野古道3日目(5月1日最終日)

八鬼山越えを終え、三木里駅から熊野市へJRで向かった
大変つかれて早々に熊野市駅に近い紀南荘に宿泊した
到着早々に「お風呂が沸いていますよ」と勧めてくれる
都会のビジネスホテルでは決して味わえない地方の落ち着いた旅館の佇まい
高級でもない貧相でもない
昔の普通の旅館
そういった手ごろな宿に泊まることも最近めっきり減ったように思う
部屋に女将が来て宿帳を書いてくれといいながらお茶を入れてくれる
その間に今日の出来事、宿の過ごし方、明日の予定など短い時間だが会話をすると
お互いの信頼関係のようなものができてくる・・・・・・
夕食の支度ができ一人座敷に着く
「八鬼山はたいへんだったでしょう?」
「尾鷲で道を尋ねた人は一様に大変だよといっていたけどやぱり大変でした」
「このタレは柑橘系の味がしておいしいですね」
「これ自家製なんですよ」
「実は自分の健康づくりと研究のためにやってるんです・・・・・」
「そうですか、私も実は東京からきまして・・・・」
なんてビールの酌をしてもらいながらとりとめもないお話しをする
翌朝は、雨
なんとノルディックウォーキングできないじゃない!!
でも今から20Km強のウォーキングは少ししんどいかもしれない!!
と思い直して、即駅前の観光案内所に連絡してレンタカーの手配をしてもらい
丸山千枚田まで行った
約40分車で走ったところで急に千枚田が現れた

なにか日本ではないような風景
ここはカンボジアかタイか・・・・・
蛙の声が懐かしい
さて、今度は帰りはJR特急南紀に乗って一路津へ
帰りの時間は約2時間
難渋した八鬼山
きれいだったツヅラト峠
車窓に見える思い出を思い出しながら
現代社会にタイムスリップしてゆくようだった
松阪から近鉄特急とならんで走る区間がある
まるで近鉄特急が宮崎駿のトトロに出てくる猫の列車のように
田んぼの中を走る
効率が悪い、採算が合わないと
現代文明を受け入れることを許されなかった地
歩くにもこれほど難渋する険しい峠たちに
あえて新たに石畳を敷こうなどと考える人もでてこまい
彼らは
今気高く昔のよさを残しつつ
われわれ現代日本人に甦りのヒントを与え続けてくれているのではないか
その可能性を体で感じさせてくれたこと
これが今回の旅の収穫ではなかったのだろうか・・・・

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