あのとき「ノルディックウォーキングをやってみたら?」とすすめられなかったら・・・・・

にがい経験

Uniden Digital Camera

病院のICU室の窓から見た都会の景色

私こと”森のトットコ”は、約2年前、にがい経験をしました。長年の無理がたたったか、突然脳腫瘍を宣告され、目の前が真っ暗になりました。家族にどう言えばいいんだろう?これから自分はどうなってゆくんだろう?よい医者はどこで探せばいいんだろう?どんな手術になるんだろう?次々と不安が襲ってきました。思い切って捨てなくてはならないもの、最後まで絶対守りぬくもの、短期間で判断しないと後の対応や行動が採れません。必死でした。しかし当時カウンセリングの勉強を続けていた私は、「この子は何に不安を感じ、何をすれば少しでも不安を感じなくなる子なのか・・・」と少し自分を突き放しながら、一つ一つの不安の種を摘んでゆく行動は実行していたように記憶しています。

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手術を終え帰宅する途中に新幹線から見えた富士山の姿

手術が成功し、帰りの新幹線の車窓から富士山の姿が見えたときは本当にほっとしました。「東京に出るときは見納めかと思った富士山、ああ・・・私は助かったんだ」と。同時にこの罹病体験は、「これからは生き方を変えよう、たとえサラリーマンであっても自分が本当にしないといけないと思うことを信じて(中途半端に思考の中に置き去りにしないで)実践してゆこう」という思いを持ち始めるキッカケになる出来事になりました。また、追い込まれた状況で「思い切って捨てるもの、最後まで守り抜くもの」を選択しないといけなかった経験は、職場や地位や財産等の人の身の表面にまとっているものと自分の命や家族の絆等の人間が生きる本質に関わるものとの価値の違いをよく私に教えてくれたように思います。

ノルディックウォーキングとの出会い
”森のトットコ”がはじめてノルディックウォーキングを知ったのは、脳腫瘍の手術を受けてから半年たった2009年の秋でした。その年の夏、勤務する会社のご配慮もあり、単身赴任生活を解消、地元三重県の勤務となっていました。ですが以前と異なり、職場は年中無休・交替勤務制でしたので休日がやってくる周期や毎日の勤務時間が一定ではなくどうしても不規則な生活になりがちでした。「これからの人生を考えたとき、今こうしてはいられない・・・・。まず生きる原点に戻って体を鍛えなおし、自分自身で生活のリズムを創らなくては・・・・」と思い、その年の10月”医者のいる森 信濃町森林セラピー基地”へ電車に飛び乗ってひとりふらっと出かけてゆきました。抜けるような空の下に見える妙高黒姫高原、爽やかな風になびく木々、光輝くだれもいない静寂なパノラマ空間との出会い。こんな空間と時間、こんな世界を持つことができる、ただ美しいと感嘆する心を持つことができる自分(生命)が幸せでした。幸運にも「森の力」(岩波新書)に登場する信濃町役場の方々や、森林メディアルトレーナー・地元のリーダーの方々にも面会することができました。その時「ノルディックウォーキングをやってみたら?」とご紹介していただくことがなかったら、私が今こんなにノルディックウォーキングを愛し、身近な自然に囲まれてみるみる回復してゆくことができた「幸せ」や、このホームページを作って皆さんにこのことを伝えようと思うこともなかったのかもしれません。

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信濃町森林セラピー基地の童話館から黒姫高原をのぞむ~そよぐ木々~

黒姫高原

地元でもめったにみられない清々しい黒姫高原と妙高のパノラマ景観

 

三重ノルディックウォーキング倶楽部
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