熊野古道2日目②(4月30日)

民宿を朝9時に出発し昼飯用におにぎりを買おうと
駅前のコンビニに立ち寄った
民宿の女将さんと話していたモードから
都会モードに一時的に切り替わってしまう
やはりここは効率性の世界だ
でも普段都市部でコンビニに入っても何も感じなかったのにな・・・・・
コンビニを出て地元の人たちに道を尋ねながらノルディックウォーキングしてゆくと
すぐに元のモードに戻ることができた
尾鷲湾の火力発電所の煙突や
石油会社の白い大きな所蔵タンクの横をとおりすぎて
八鬼山登山口についたのは出発してから約1時間後だった
八鬼山は山路の急峻さに加えてかつては山賊や狼も出没して
巡礼者たちに「西国一の難所」と恐れられた峠越え
途中には町石地蔵や行き倒れ供養塔などが多く残っている
私も昔の巡礼者と同様に難渋しながら石畳を登っていった
古道の傍らに地蔵がたたずむ

透き通った鳥のさえずり
かすかな風にたなびく木の葉
新緑の5月の木漏れ日
大昔の巡礼者たちも息を切らしながらも同じことを感じ取ったのだろう
しばらく登ると湧き水のほとりの地蔵さんに出会った

緑に苔むした石と透き通って冷たそうな湧き水
誰しもその水をすくって口に含みたくなる
太古の巡礼者には体の病や心に悩みを持った者も多く
途中行き倒れる場合も多々あったと聞く
それでも甦りの聖地熊野に行かんとする思いはどんなものだったのか
途中無念にも路傍で行き倒れてしまった人たちの思いはいかばかりのものだったか

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