奈良県や名張市と隣接する太郎生にある城山クラインガルテンでノルディックウォーキングの体験会をやってもらえないか?
津市美杉セラピー基地に登録している森林セラピストとしての私の初仕事だった。
「ノルディックウォーキングクイックガイド」
「当日のシナリオ」
などを急いでつくり、行政の方々と打ち合わせ、
前日にいっしょに現地訪問、
進行方法・役割分担・ウォーキングコース等を決定し翌日に備えた。
太郎生は倶留尊山と大洞山に挟まれ、鮎釣りが盛んなの名張川の源流地域
何かしら木曽に近い感覚のする風景だ
津市は市町村合併後東西に非常に広大な行政区域となった
体験会当日は
伊勢湾岸の津市の中心部は夏の日差しが非常に強いガンガン照りの1日だったが
山間地の太郎生に車で向かう道中では
突然の豪雨にしばしば遭遇する
「すごい雨や」と思いきや
「あれ・・・道路が乾いてる?」とくる
開始16:00の3時間前13:00に少し緊張気味に現地入り
「きょうはよろしくお願いします!」
「よう・・・・早いなあ!」
祭りの準備をしていた方々とそんな言葉をかわし気持ちが少し楽になる
その後私は、現地の自然に溶け込みたいと思い
雨が降ってはいたが一人ノルディックウォーキングをはじめた
勾配の強い坂を降りてゆく
ヒグラシの声、水路に流れる豊富な水の音、
民家と田んぼが眼下に広がり
やがて川を越えて雨雲のかかった大洞山に視界が上がってゆく
川にそって北に向かうと
小学校、駐在所と続き、やがて国津神社に着いた
鳥居を見上げながら何か厳かな雰囲気のする境内入っていった
樹齢約800年といわれる大けや木
ひとけのない境内はヒグラシや蝉の声でますます静寂さを増す
ベンチに座って約半時を過ごした・・・・
そろそろ皆のいる会場に戻ろう
急ぎ足で来た道をノルディックウォーキングで引き返していると
後ろからおばあちゃんに呼び止められた
「あんたなにしてんの、どこから来たの?今から三国屋にいくんやけど
いっしょにあるかへん?案内するよ!」
田舎のおばあちゃんは飾り気がなく親しみやすい
三国屋は前日に仮オープンした太郎生地域づくり協議会拠点宿泊施設のことである
「お客さん連れてきたで・・・・!」おばあちゃんがニコニコして話す
1F、2Fともに視察させていただいた
中庭が印象的な風通しのよい改装した昔の建物
「ああ、早う城山クラインガルテンいかなあかん時間や、ごめん」
「うん、また是非きてな・・・・・」
「ううん、わかった」
三国屋さんをでるころには、
太郎生の自然と歴史、人の温もりに触れて
私自身の乱れていた気が浄化されたようで
緊張も収まっていた
会場につくなり
「なんだか太っちょなインストラクタがきたなあ・・・
ノルディックウォーキングも当てにできんのとちゃうか?」
とのある参加者からのニヤニヤした質問に
「いやいや、太っちょだからやってるんやん、ああ・・あ、傷ついた!」
なんて笑って答えている自分がいた
なんだか森林セラピスト&ノルディックウォーキングインストラクタである自分自身が癒されたようで
自分の役割を再認識した機会だった