はじめて私がノルディックウォーキングのストレッチング体操を教えてもらったとき、「ほう・・・・そうするんだ。なるほどねえ・・・」と思いました。
ノルディックウォーキングも他のスポーツと同様に運動の前後でストレッチング体操をします。しかし他のスポーツと異なるこのスポーツの特色 は”ストレッチングにポールを使う”ことです。まず、各々のポーズを取るときポールで身体を支えることで身体のバランスを確保するので安心してストレッチングを進められます。また普段うまく伸ばすことができない肩、背中、お尻などの部分がポールを使うことによって簡単に伸ばすことができます。「ああ・・・こりゃ五十 肩の予防にいいやん・・・」と思うポーズから「ああ、これ若いときラグビーの準備体操でやったやん・・・」と思うポーズまで発見できます。もっとも各自の身体の状況に合わせてやってみるポーズを選んだりさぼったりしても全然お構いなしなので、無理せず楽しめると思います。ストレッチ体操のほんの一例を挙げておきます。
腕のストレッチ | 太もものストレッチ | お尻のストレッチング |
ポールを背中に回して、一方の手でポールの先を下に引いて、腕の裏の肘の上の筋肉を伸ばします | ポールでバランスを取りながら手で足首を持って太ももの前を伸ばします | 片足のふくらはぎの外側を反対の足の膝の上に乗せて腰を落としてゆきます |
腰のストレッチ | 背中と肩のストレッチ | 股関節・アキレス腱のストレッチ |
ポールと軸足の間の空間を左右に振り子のようにもう一方の足を振ります | 平泳ぎをイメージして、両手を内回り・外回りにゆっくり大きく動かします | 足を前後に開いて背筋を伸ばしたまま前傾し腰を落として前後の足アキレス腱を伸ばしてゆきます |
街の雑踏が始まる前の早朝や休日にゆっくり時間をかけて公園の芝生の上や木々の緑が輝く森の中でゆったり行うストレッチ体操はそれ自体で爽快感が得られ、「ああ・・胸が爽やかになった。1日が始まる前に豊かな時間を持てて今日もよかった・・・」と思えるでしょう。この点も見逃せない特色ですよね。
あなたがノルディックウォーキングにも慣れてきた頃には、以前よりずっと足の踏ん張りや身体の全体のバランス感覚がよくなり、心に余裕もできた「しなやかな自分」を発見できて嬉しくなることでしょう。
”自然に触れながら「何事にもしなやかな自分」を蘇らせること”、この成果が少しでもご自分の日常生活で感じはじめることができたら、それを「人」は「幸せだ」と感じるようです。
以上簡単にノルディックウォーキングを御紹介させていただきましたが、実際ノルディックウォーキングってどうやればいいの?などの技術的なお話になれば本などではなくやはり「百聞は一見に如かず」です。実際にノルディックウォーキングを体験してみてください。最初少しのコツをつかめば誰でも簡単にできるスポーツです。またほかのスポーツと違って身近な自然の中で無理をせず行うので余分な費用もあまりかかりません。爽やかで澄んだ空気、差し込む朝日の光、水面の波紋の美しい幾何模様、つがいの水鳥が水と戯れるチャポンという音、空に響く鳥の鳴き声、潮の香り、森の温もりなどは、頭でいくら考えても理解できるものでなく五感や肌などの感性で捉え心や体が自然に反応するものです。是非、ノルディックウォーキングを通じて、自然の美しさに反応する自分、ともに美しいものは美しいと感嘆しあう仲間を、発見してください。