エネルギッシュな休息!
高野山から帰ってから
雨の日が続いていた
空海に関する本を何冊か初めて読んだ
難しいことはまだまだわからないが
そのなかから
「大宇宙に生きる」(松長有慶著)の一節を以下に引用させていただく。
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朝廷からも一般の人々からも
その活躍が期待され
きわめて多忙な日々をおくっていた大師は
心の奥底では
山林にひそんで大自然の中で自己をじっくり見つめたいという願いが
常に湧きおこっておりました。
(中略)
「性霊集」巻一に残されています。
澗水一杯 朝に命を支え 山霞一咽 夕に神を養う
(中略)
山鳥 時に来りて 歌いて一たび奏す
山猿 軽く跳んで 伎 倫に絶えたり
春花秋菊 笑みて我に向かい 暁の月 朝の風 情塵を洗う
大自然の中で、清貧の生活に満足し、鳥獣や四季の花、月を眺めながら、
吹く風に身をまかせ、世俗の塵をさっぱりと洗い落とす、こういう楽しみを、
君は知らないのか
(中略)
大師の大自然への憧憬は、実社会からの逃避ではなさそうです。
社会において大きく活動するための
エネルギッシュな休息とでもいえるのではないかと思います。
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今回の高野山訪問で
私は
今までよく知らなかった空海や密教の考え方に
少しでも触れることができたことを
よかったと思っている。